骨を守る、最も大切な栄養素は?

今月は骨を守る方法についてお話ししています これまでの2回は性ホルモンの重要性についてお伝えしましたが、今回は骨を守る一番大切な栄養素について述べます。

2003年にハーバード大学の研究機関から画期的な研究成果が発表されました。この研究は約70,000人の女性を対象とした、18年間という長期間にわたる大規模な研究でした。そのテーマは閉経後の女性の大腿骨骨折を予防する栄養素としてカルシウム、ビタミンD、牛乳を飲むこと、これらのいずれが最も骨折予防効果があるかを検証するための研究でした。

18年間の調査期間中、対象者の0.8%にあたる603名で大腿骨骨折が見られました。骨折患者の内訳を解析してみるとカルシウムを大量にとっていても骨折の予防効果がないこと、さらに牛乳を飲んでも骨折予防との相関は見られませんでした。唯一骨折を予防する可能性があるものとしてビタミンDを1日500単位単位以上摂取している対象者に骨折者が少ないことがわかりました。

これらのことから閉経後の女性の大腿骨骨折を予防するためには、ビタミンDの積極的な摂取をすべきだという結論が得られています。ビタミンDの働きは、このブログでも度々お話ししていますが、欧米では10年以上前から大いに注目されており、現在では骨の健康だけではなく、免疫力の調整など全身の健康状態を保つためになくてはならない栄養素であることがわかってきています。骨を守るだけでなく、インフルエンザの予防にもなるビタミンDを積極的に補充したいものです。

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