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ビタミンDの重要性

2016 9/28
ビタミンDの重要性

「現代人にはビタミンDが不足している」という題名の、マイケル・ホーリック医師の論文が発表されたのが2007年ですので、早くも10年近くが経過しようとしています。ビタミンDは、小児から高齢者まで性別を問わず健康維持のために必須の栄養素です。これを補給するためには、紫外線に十分当たること、魚肉を食べることが必要です。しかしこれらの二つの条件は現代人に不足しがちなものです。その結果、現代人はホーリック医師の言うように、慢性的なビタミンD不足に陥ってしまっています。

欧米諸国ではビタミンDに関する理解が年々深まっており、研究論文の数も増加の一途をたどっています。わが国でも徐々にビタミンDの重要性が知られるようになってきました。私自身も5年ほど前からサプリメントの原料を扱う業界団体であるAIFNに働きかけて、ビタミンD製品を日本国内でも販売できるよう協力を求めてきました。その甲斐あってか、最近ではビタミンD製品を販売するメーカーも増えつつあるようです。

妊産婦とビタミンD

妊産婦にとってもビタミンDは欠かすことのできない栄養素です。ビタミンD濃度が低い女性では不妊の傾向が高くなることが知られています。さらにビタミンD濃度が低い妊産婦では流産の確率が高くなることや、生まれた乳児に1型糖尿病など様々な疾患のリスクが高くなることも報告されています。米国の歯科医師グループの研究では、小児の虫歯の罹患率と出産時の母親のビタミンD濃度との間に負の相関があると述べています。すなわち、ビタミンD濃度の低い母体から生まれた小児では虫歯になる確率が高くなるということです。

米国のワグナー医師らは妊産婦に4000IU/dayのビタミンD3を投与した結果、妊娠中毒症による高血圧の発症率が50%減少し、早産の率も減少したことを報告しています。ビタミンDの推奨摂取量は一日あたり400IUですので、この研究では約10倍量のビタミンDを投与していることになりますが、副作用などの問題は見られなかったということです。日本の妊産婦に対してもビタミンDの必要性が広く理解されることを望みます。

ビタミンDの話題は尽きることがありません。今後もしばしばご紹介したいと思います。このブログをお読みの皆様も、日照時間が少なくなるこの時期には積極的にビタミンDをサプリメントで補給されてください。健康増進のためには、一日あたり2000〜5000 IU(50〜125 μg)のビタミンD3を摂取されることをお勧めします。

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