最新研究で注目される健康効果とは?
夏が旬のモロヘイヤ。独特のネバネバが特徴ですが、その栄養価の高さから、古くから「王様の野菜」とも呼ばれてきました。
モロヘイヤには、ルテインやβ-カロテン、ビタミンC、ビタミンK、葉酸、カルシウム、食物繊維など、健康維持に欠かせない栄養素が豊富に含まれています。
中でも注目したいのがルテインです。ルテインは目の網膜や黄斑部に多く存在し、紫外線やブルーライトなどによるダメージから目を守る働きがあります。加齢黄斑変性症や白内障の予防にも役立つ可能性が報告されており、年齢とともに積極的に摂りたい栄養素の一つです。
モロヘイヤはルテインを多く含む野菜として知られ、ほうれん草やブロッコリーと並ぶ優れた供給源です。ケールほどではありませんが、毎日の食事で無理なく取り入れられる点が大きな魅力です。
さらに、2025年に国際学術誌『Scientific Reports』に掲載された研究では、モロヘイヤの葉に含まれる成分が、がん細胞の増殖を抑える可能性が報告されました。
研究では、モロヘイヤから抽出した成分を肺がん細胞に加えたところ、がん細胞の増殖が大きく抑えられました。また、がんが成長するために必要な新しい血管が作られるのを妨げる働きも確認されました。また動物実験では、モロヘイヤの成分を与えたグループでは、腫瘍の大きさが約3分の1小さくなりました。
もちろん、この研究だけで「モロヘイヤを食べれば、がんを予防できる」「がんが治る」と証明されたわけではありません。今回の研究は細胞や動物を用いた基礎研究であり、人で同じ効果があるかどうかは今後の臨床研究を待つ必要があります。
それでも、モロヘイヤが健康によい食品であることは間違いありません。ルテインやβ-カロテン、ビタミンCなどの抗酸化成分は、体内で増えすぎた活性酸素から細胞を守る働きが期待されています。こうした食品を毎日の食事に取り入れることは、生活習慣病の予防や健康寿命の延伸にも役立つと考えられています。
モロヘイヤをおいしく食べるポイント
モロヘイヤは30~60秒ほどさっとゆでるだけで十分です。ゆですぎるとビタミン類が流れ出てしまうため、短時間で仕上げるのがおすすめです。
刻んでネバネバを出し、
- おひたし
- 冷ややっこ
- 納豆
- みそ汁
- スープ
- そうめんやそばのトッピング
などにすると、おいしく手軽にいただけます。
さらにおすすめなのが、油を使った料理です。
ルテインやβ-カロテンは「脂溶性」といって、油と一緒に食べると体への吸収率が高まります。
例えば、
- ごま油を少しかける
- オリーブオイルで軽く炒める
- 卵と一緒に炒める
- ツナやサバ缶と和える
といった食べ方は、栄養を効率よく摂ることができます。
食べるときの注意
食べるのは葉と柔らかい茎です。
一方、種や熟したさやには有害な成分が含まれることがあるため、食べないようにしましょう。市販のモロヘイヤでは通常取り除かれていますが、家庭菜園では注意が必要です。
まとめ
モロヘイヤは、昔から栄養豊富な野菜として親しまれてきました。最近では、目の健康を守るルテインだけでなく、がん予防につながる可能性についても研究が進んでいます。
もちろん、特定の食品だけで健康が決まるわけではありません。しかし、旬の野菜を毎日の食卓に取り入れることは、将来の健康への大切な「投資」です。
この夏はぜひ、栄養満点のモロヘイヤを食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか。
参考文献
Sameh S, Abdollah MRA, Elissawy AM, et al. Corchorus olitorius exhibits antiproliferative potential supported by metabolic profiling and integrative biological analyses. Scientific Reports. 2025;15:18166. doi:10.1038/s41598-025-02717-1.

