ビタミンCで頭も元気!

ビタミンCと腸内細菌との意外な関係

ビタミンCは、肌や免疫機能を支える栄養素として知られています。最近の研究では、それだけでなく、腸内環境を通して注意力や意欲などの「精神的な元気」にも関係する可能性が示されました。

研究に参加したのは、血液中のビタミンCが不足気味の20~39歳の健康な成人40人です。参加者は、ビタミンCを1日1,000mg摂るグループと、プラセボ(偽薬)を摂るグループに分かれ、4週間後の変化を比較しました。

その結果、ビタミンCを摂ったグループでは、一部の有益な腸内細菌が増え、炎症との関係が指摘されている「デスルフォビブリオ属」という細菌が減りました。さらに、この細菌が大きく減った人ほど、注意力を測るテストの成績がよくなる傾向が見られました。学習や記憶に関わる物質や、仕事への意欲に関係する指標にも変化が確認されています。

腸と脳は、神経やホルモン、免疫の働きを通じて、互いに影響し合っています。この仕組みは「腸―脳相関」と呼ばれます。今回の研究から、ビタミンCが腸内環境や炎症に働きかけ、その変化が心や脳の働きにも関係している可能性が考えられます。

ただし、参加者は40人と少なく、研究期間も4週間です。また、対象はビタミンCが不足気味の若い成人に限られています。そのため、ビタミンCのサプリメントを飲めば、誰でも集中力や意欲が高まると断定することはできません。

大切なのは、まず毎日の食事からビタミンCを摂ることです。ビタミンCは、ピーマン、ブロッコリー、キャベツ、じゃがいも、キウイフルーツ、いちご、かんきつ類などに多く含まれています。野菜や果物を一度にたくさん食べるのではなく、毎日の食事に少しずつ取り入れてみましょう。ビタミンCは水に溶けやすく、一度に多く摂っても体外へ排出されやすいため、複数の食事に分けて摂るのがおすすめです。

サプリメントは不足を補う方法の一つですが、基本はさまざまな食品を組み合わせた食事です。野菜や果物には、食物繊維をはじめ、腸内環境や健康を支える多くの栄養素が含まれています。「頭の元気」を保つためにも、まずは日々の食事にビタミンCを含む食品を一品加えることから始めてみてはいかがでしょうか。

【参考文献】
Sim M, et al. Brain, Behavior, and Immunity. 2025;128:179–191.

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