ビールと健康

前回まで2回にわたりエンドカンナビノイドシステムという、ちょっとわかりにくいお話をしました。大麻草の薬効成分であるCBD(cannabidiol)には、人間の健康をサポートする働きがあることをご理解していただければ幸いです。CBDは大麻草から抽出される成分ですが、日本ではもちろん合法の扱いです。一方同じ大麻の成分で、多幸感をもたらすTHC(tetrahydrocannabinol)は、違法になることにご注意されてください。

本日はなぜビールのお話かというと、ビールには欠かすことのできないホップは、実は植物種では大麻草と近い麻科に属します。そう言われてみると、ホップの形状や葉っぱのギザギザした感じは大麻草の花穂や葉と似ているようにも思えます。このホップには様々な健康増進作用がある成分が含まれていることが知られています。ということで本日はホップの健康効果についてお伝えします。

ホップはビール作りに欠かすことのできない原料です。ビールの持つ独特の苦みや香りはホップが醸し出すものです。さらにホップの働きには雑菌の繁殖を抑えて、ビールの保存性を高める効果もあります。近年の研究では、ホップに含まれるキサントフモール(xanthohumol)には強い抗酸化作用があり、脳神経細胞を酸化ストレスから守る働きがあると報告されています。

さらに別の基礎研究では、キサントフモールには乳がんや大腸ガンの増殖を抑える働きがあることが確認されています。さらに2011年に報告されたイタリアの研究では、適量のビールを飲む習慣がある場合には心筋梗塞のリスクが3割ほど下がることも報告されています。

どれもこれもビール党にとっては嬉しい情報ですが、あくまでも適量のビールの持つ効能であることがポイントです。適量とは、年齢や性別、体型によっても異なりますが、おおよそ缶ビール(350 mL)1本から3本くらいのところではないでしょうか。ビールは1杯目が美味しいというように、美味しさを感じなくなるほど飲むビールには、健康増進効果は無いかもしれません。食欲の秋です、美味しいビールで健康増進されてください。

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