キレーション治療による動脈硬化治療 当院での経験

キレーション治療を繰り返し受けることで、血圧の低下、および血管の硬さを示すPWV値の減少が認められています。

PWV(Pulse Wave Velocity)は、日本語で脈波伝播速度と呼ばれ、大動脈から両下肢にかけての太い動脈の硬化度を示す指標です。心臓の振動が上腕とくるぶしに伝わるまでの時間差を測定し、それぞれの距離の差を時間差で割ったものがPWV値です。媒体が硬くなればなるほど、振動が伝わる速度は速くなりますので、PWV値が大きいほど血管が硬くなっているということになります。

これまでの医療では一度硬くなった血管を柔らかくすることはできない、すなわち動脈硬化そのものを治すことはできないとされていたのですが、当院の研究では、動脈硬化度を示すPWV値がキレーション治療によって改善することが確認されています。

図に結果の一部を示します。PWV値が1500 cm/sec以上という動脈硬化がある患者群118名(平均年齢約66歳)について調べています。男性73名、女性45名に分けてPWV値の変化を見たところ、キレーション治療10回終了時点で、上図のように、男女ともに有意にPWV値が減少しています。その後も治療を続ける過程でPWV値は上昇することなく維持されています。興味深いところは、PWV値の減少率が女性では12%と男性の7%よりも大幅に大きかったことです。キレーション治療は女性の方が効果の出やすい治療と言えるかもしれません

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