食は健康の礎

食が健康の礎であることは、言うまでもないことですが、何をどのくらいの量食べるべきなのか、悩んでいる方も多いようです。健康を維持するために、基本的な食生活の指針となる食品群は図のようになります。

穀類はできるだけ精製されていないもの。野菜を中心とした食事で、蛋白源として、魚介、鳥肉、豆類が勧められています。卵も貴重なアミノ酸源として勧められています。食用油については医学界でも見解が大きく変化してきています。リノール酸を含んだ油は控えめにして、ω3脂肪酸の油(魚脂、亜麻仁油、エゴマ油)やココナッツオイルを上手に活用するようにしましょう。

発酵食品を毎日補給することは極めて重要です。日本は、味噌、醤油、納豆、糠漬けなど豊富な発酵食品に恵まれています。近年の研究では腸内細菌が人間の健康に大きな役割を果たしていることが解明されています。腸内細菌の状態を良好に保つためにも発酵食品を積極的に食べましょう。

食べる頻度を少なめにしたほうが良い食品には、牛や豚の肉、精製された穀類、白砂糖や菓子類が含まれます。アルコールは1〜2合程度であれば健康を増進させると考えられていますが、飲み過ぎには注意が必要です。

どのくらいの分量を食べるのがよいのでしょうか。「腹八分に医者いらず」という言葉があるように、どんなに良い食品でも食べすぎは健康を害します。最新のアンチエイジング医療の研究は、摂取する栄養カロリーを通常の7割程度に抑えることによって、長寿遺伝子であるサーチュインが活性化され、健康長寿が可能になるということを検証しています。

空腹時に分泌されるホルモンが、若返りのホルモンである成長ホルモンの分泌を増やすことも知られています。これらの研究成果からすると、「空腹を感じたときに腹7分目くらいの量の食事を摂ること」が健康長寿の基本のようです。

糖質制限という言葉も広く知られるようになって来ました。糖尿病患者様の食事療法では、総カロリーを抑えるよりも摂取糖質量を抑えることの方が、治療効果が高いこともわかってきました。白砂糖や精製された穀類は血糖値を急激に上昇させるため、インスリンの分泌量を増やします。インスリンは老化を促進する最強のホルモンですので、糖質の取りすぎは老化を進めるリスクを増やします。 健康長寿のための食生活では、適切な食品を空腹時に腹7分食べるようにすること、糖質の摂りすぎに注意することなどが基本になります。

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