ビタミン B5

ビタミンB5は、パントテン酸とも呼ばれ、糖質や脂質代謝にとって重要な働きをしています。

パントテン酸の「パン」には、「どこにでもある」という意味がありますが、これはB5が身体の様々な部位で働いていること、また様々な食品類に含まれていることを意味するからと言われています。 B5を多く含む食品には、肉類(魚、鶏、豚、牛など)、ビール酵母、卵黄、全粒粉、野菜、芋類など様々なものがありますので、健常人で通常の食事を摂取している限り、B5欠乏になることは、ほとんどありません。

またB5は食品から摂取できるだけでなく、腸内細菌によっても合成され体内へ供給されます。しかしこれは健全な腸内細菌叢ができている場合に限られます。精製された穀類や砂糖など、いわゆるジャンクフードに依存した生活を長く続けていると腸内細菌叢が乱れ、ビタミン類の産生が十分にできなくなってしまいます。

欠乏状態の典型的な症状は、疲労感、だるさ、集中力の欠如などから始まります。さらにひどい欠乏症では、嘔気、腹痛、不眠症、手足の痺れ、筋肉の硬直などが報告されています。便秘もB5欠乏の一つの症状であり、外科手術後など腸管の蠕動運動を促進するために、ビタミンB5の注射液が点滴の中に入れられていることはよくあります。

ビタミンB群はサッカーチームのように、それぞれのビタミンBが連携して働いています。このため、ビタミンB5を補充する場合には、B5単体ではなく、ほかのビタミンB群も含まれるBコンプレックスの形で摂取することが大切です。

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