メラトニンとアスリート

メラトニンは、睡眠を誘導するホルモンとして知られており、サプリメントとしても広く使われています。メラトニンの働きには、睡眠誘導の他に、抗炎症作用、酸化ストレスの軽減、身体パフォーマンスへの影響があることも報告されています。

最新の研究では、152人の男子サッカー選手を対象に、メラトニンの効果をプラセボまたはメラトニンなしと比較した8つの研究を取り上げ、メラトニンの効果について検証しています。メラトニンの投与量は5~8mg、比較検討する項目として、酸化ストレス、炎症性マーカー、血液検査からわかる筋肉損傷レベルなどを調べています。

その結果、5つの研究では、スポーツ練習後の酸化ストレスがメラトニンと関連して減少することがわかりました。3つの研究では、運動によって生じる炎症性反応に改善がみられました。さらにクレアチンキナーゼ(CK)値と乳酸脱水素酵素値で評価した筋損傷の程度は、3つの研究で減少していました。

過度な運動は酸化ストレスの増加を引き起こす可能性があります。この状態が遷延すると筋肉細胞の障害から筋肉挫傷のようなスポーツ損傷に至ることが知られています。このため極限の身体能力を要求されるプロのアスリートは、酸化ストレスレベルを確認しながら練習量を調整しています。

メラトニン自体に抗酸化作用があることは広く知られており、がん患者が抗がん剤と併用したり、心不全患者が治療目的でメラトニンを服用することが増えてきています。今回の研究は、プロスポーツ選手を対象にメラトニンの効能を検証した比較的珍しい内容ですが、その結果を見るとメラニンの持つ抗酸化作用が明らかにされていました。メラトニンの持つ効用の範囲を広げてくれた研究と言えます。

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