第18回 キレーションセミナーから (その1)

日本キレーション協会が主催するセミナーが先週末に開催されました。今年は第18回ということで、ずいぶん長く続いているものだと我ながら感心しております。

今年の講師の先生方とそれぞれの講演内容は、下記のようになっていました。(順不同、敬称略)

  1. Terry Grossman … Grossman Wellness Center..“Repurposing existing prescription drugs for longevity”
  2. 坪田一男… 株式会社坪田ラボ … ヘルスサイエンスからビジネスを創る!
  3. 山岸昌一… 昭和大学医学部教授 … 終末糖化産物(AGE)を標的とした抗加齢医療
  4. 岡田正彦… 新潟大学名誉教授 … 新型コロナの今後とワクチンの問題点
  5. 東浩太郎… 東京大学老年病科講師 … アンチエイジングにおけるビタミンKの新たな役割

米国の恩師である、Terry Grossmann先生からは、医薬品9種についての抗加齢医療的な目的での使用法についてのお話がありました。低容量アスピリンやメトフォルミンなど、本来の治療目的とは異なる抗加齢医療的な使い方がされていることは大変興味深いところでした。しかし、保険診療が中心の日本の医療では、本来の目的と異なる医薬品の使用は、残念ながら不可能だと言わざるを得ません。

昨年、慶應大学教授を定年退官された坪田一男先生からは、ベンチャービジネスの動向についてのお話がありました。株式会社坪田ラボは創業7年目で、今年上場に成功しています。学問とビジネスという、これまでの日本ではあまり馴染まなかった領域を融合させた先駆的な業績だと思います。

山岸昌一先生からは、AGEs(終末糖化産物)の最新情報についてのお話がありました。キレーション治療により、糖尿病患者の死亡率が半分ほどに減少したことを提示したTACT研究の結果についても言及していただきました。鉛やカドミウムなどの有害金属がAGEs産生に関与している可能性も大きいと思われます。

残りの内容については来週お伝えします。

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