第19回 日本抗加齢医学会総会から 2/2

抗加齢医学会総会報告のパート2になります。 6月15日のシンポジウム17では、「DHEAとMen’s Health」について講演を行いました。

このブログでも度々お話しているDHEA (dehydro epiandrosterone)は自然薯などを食べることによって体内で増やすことができるステロイドホルモンの一種です。昔から自然薯を食べると男女を問わず元気になると言われています。また里芋には骨を強くする働きがあると言われていますが、その理由は体内のDHEAを増やすことができるためであることがわかってきました。

DHEAは、米国では誰でも買うことのできる安価なサプリメントの一つです。しかし、日本ではステロイドホルモンを増やす作用があるということで、医療機関からの購入に制限されています。または自己責任にて個人輸入するしかありません。

当院では血液中のDHEA-Sという成分の血液中の濃度を測定して、低値の場合にはDHEAを服用することをお勧めしています。ストレスが多く副腎機能の低下が疑われるような方では、血液中のDHEA-S濃度が低下していることが多いようです。DHEA服用の副作用はほとんど報告されていません。当院でも17年間、DHEAを処方していますが、顕著な副作用はほとんどありません。

今回の講演では、男性ホルモンが低下している場合に、DHEAを服用することによって男性ホルモン値を上昇させることが出来ることを報告しました。男性ホルモンが低下する、いわゆる「男の更年期」が疑われる場合には、男性ホルモンだけでなく、血液中のDHEA-S濃度測定を合わせて行ない、必要な場合にはDHEAを服用することが有益です。

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