第17回キレーション治療セミナーから その1

先週末は当方が主催する第17回キレーション治療セミナーが行われました。応用編では、例年のように5名の講師の先生方のお話を拝聴しました。講演内容のリストは下記のようなものです。今年も昨年同様、新型コロナの影響でWebでの開催となりましたが、最新の研究情報が盛りだくさんのセミナーでした。

講演順、敬称略

功刀(くぬぎ)先生は、精神科疾患と栄養との関係に早くから注目し、研究をされている数少ない精神科医です。今回は「精神医学と栄養」というタイトルでのご講演で、主にうつ病と栄養との関係についてのお話が伺えました。

全世界のうつ病患者は3億人を超えるとされていますが、日本でのうつ病患者は、過去20年間でなんと3倍にも増えているとのこと。うつ病の診断のもと専門医の外来で治療を受けている患者は、128万人(平成29年)にもなるということです。しかし専門的治療を受けている患者は、うつ病患者全体の約2割程度であるという意見もあり、潜在的うつ病患者を含めるとその総数は500万人を超えることになります。

うつ病と栄養との関係についても様々な見地からの研究が進んでいます。
特に下にリストのような栄養素が不足すると、うつ病になる可能性が高くなることが知られています。

  • 葉酸
  • ビタミンB6
  • ビタミンD
  • 亜鉛
  • トリプトファン(アミノ酸の一種)
  • オメガ3脂肪酸 (魚脂)

また脳腸相関という医学用語が生まれたように、腸内環境が脳の働きに大きな影響をもたらすことも明らかにされています。腸内細菌叢を良いコンディションに保つことは、心身の健康にとって欠かすことのできない要素であるわけです。

新型コロナ禍の影響で、在宅やステイホームの状態が増えると、うつ病になるリスクも高くなることが懸念されます。運動をするだけでなく、上にあげたような栄養素が不足しないように心がけたいものです。

功刀先生は一般向けのご著書も数多く出版されておられます(下記参照)、是非ともご参考にされてください。

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