朝食抜きダイエットは危険!

今年のノーベル生理学・医学賞は、サーカディアン・リズム(概日リズム、体内時計)を生み出す遺伝子とそのメカニズムを発見したJeffrey C. Hall博士(米国)らに授与されました。

彼らの功績は、時間医学の扉を開けたことにあります。時間医学とは、体内時計、すなわち人間の細胞代謝が24時間のサイクルによって変化していることを利用した医療技術を指します。 多くの医療関係者が彼らの受賞に賛辞を送っているように、近年の医療ではこの時間医学が重視されています。

本日の話題もこの時間医学に関するもので、朝食を食べた方がダイエットにもなるだけでなく、糖尿病の予防にも繋がる可能性があるという内容です。 朝食を抜くと昼食後の血糖値が上がりやすくなるという研究報告が2015年にありましたが、今年の6月に発表された論文では、朝食を食べた場合と食べない場合での身体の変化をさらに詳しく調べています。

その結果、朝食を抜いた場合にはエネルギー代謝が変化し、弱い炎症反応が引き起こされる可能性が指摘されています。朝食抜きの生活、すなわち食事を取らない時間が長時間に渡ると、糖尿病や心臓血管疾患に罹りやすくことが指摘されています。

どうしてこのようなことになるのか、そのメカニズムを解き明かす研究成果が11月に報告されました。この研究では、朝食を食べた時と食べない時で、遺伝子レベルの変化を調べています。その結果、朝食を食べた時に限り、食後血糖値を抑制する働きをする遺伝子が誘導されることがわかりました。

つまり朝食を抜く生活では、昼食後の血糖値が上がりやすいだけでなく、脂肪代謝にも影響があり、かえって太りやすい可能性があるということです。この遺伝子は、時間遺伝子と関係があるもので、朝食を食べることが体内時計にスイッチを入れている可能性が指摘されています。

比較的簡単にできるということで、朝食抜きダイエットをしている方も多いようです。しかし朝食抜きは逆効果であることを示す研究成果が次々に報告されています。ダイエットに挑戦する方は、朝食を抜かないことをお勧めします。

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