東京近郊の花粉の飛散量が大変なことになっています。
スギ花粉の飛散量は、1平方センチメートル(親指の爪程度)の範囲で100個以上が「極めて多い」とされますが、2026年の東京都内(青梅市)では約4,000個と、過去最多クラスの値が観測されました。このため、これまで無縁だった方も花粉症に悩まされている方が多いようです。スギの花粉が飛び交う今の季節、薬だけに頼らず「食事」で免疫を整え、つらい症状を緩和するアプローチをご紹介します。
腸内環境と花粉症の深い関係
免疫細胞の約60〜70%は腸管に集中しています(1)。そのため、腸内環境が乱れると免疫バランスが崩れ、アレルギー反応が起きやすくなることがわかってきました。プロバイオティクス(乳酸菌・ビフィズス菌)や食物繊維を十分に摂取することで、善玉菌を増やし、アレルギーを起こしにくい体質を作ることが期待できます。
花粉症対策に効果的な栄養素
■ ケルセチン(玉ねぎ・りんご・緑茶)
天然の抗ヒスタミン作用を持つフラボノイド。花粉による炎症反応を抑制し、くしゃみ・目の痒みを緩和することが各種研究で確認されています(2)。現在サプリが販売されており、濃縮取りも可能です。
■ ビタミンD
ビタミンDには、免疫調節作用があることが証明されており、不足するとアレルギー反応が次々と起きやすくなります(3)。日本人の8割はビタミンDが不足しており、鮭や青魚の摂取と並行してサプリで補うことをお勧めします。
■ オメガ3脂肪酸(青魚・亜麻仁油)
EPA/DHAには強力な抗炎症作用があります(4)。さば・イワシなどの青魚を週に2回以上食べること、または高純度魚油サプリを併用することで花粉症の症状軽減が期待できます。
まとめ:今日からできる花粉症対策
花粉症は根本的な免疫バランスの乱れが原因です。薬で症状を押さえるだけでなく、食事で腸内環境を整え、ケルセチン・ビタミンD・オメガ3を活用することが、花粉症と上手く付き合うための底力になります。来年の花粉シーズンに向けて、秋からの腸内環境調整もお勧めです。当院では、腸内環境や免疫バランスをサポートするサプリメントの相談も受け付けています。
参考文献
- Vighi G, et al. “Allergy and the gastrointestinal system.” Clin Exp Immunol. 2008;153 Suppl 1:3-6. PubMed
- Mlcek J, et al. “Quercetin and Its Anti-Allergic Immune Response.” Molecules. 2016;21(5):623. PubMed
- Wjst M, Hyppönen E. “Vitamin D serum levels and allergic rhinitis.” Allergy. 2007;62(9):1085-6. PubMed
- Calder PC. “Omega-3 polyunsaturated fatty acids and inflammatory processes: nutrition or pharmacology?” Br J Clin Pharmacol. 2013;75(3):645-62. PubMed

