第17回 キレーション治療セミナーから その5

先週に引き続き、第17回 キレーション治療セミナーの講演内容のダイジェストをお届けします。
今回が最終回となりますが、講演内容は「生活習慣病予防治療におけるALAの可能性」についてです。

講師の渡辺光博先生(慶應大学教授)は、胆汁の基礎研究などで世界的に知られている業績を残されています。今回は、ALA(5-アミノレブリン酸)の働きについて、基礎研究の成果についてお話をしていただきました。

ALAは、COVID-19感染を予防する働きがあるというニュースで一躍有名になりました。これは長崎大学から発表された基礎実験の研究成果で、ALAを添加することで免疫細胞の活性が高まり、ウィルスの増殖が抑えられたことが確認されました。

ALAは元々生命体の中で作られている栄養成分(アミノ酸)の一種です。その働きは、細胞の発電所とも言われるミトコンドリアの機能を維持することにあります。臨床研究の分野では、糖尿病の予防や治療の効果があることも指摘されており、生活習慣病対策として5年ほど前から注目されています。

今回の渡辺先生の講演では、ALAには脂肪肝の発症を予防する働きがあることが、基礎実験の結果として確認されたとのことでした。脂肪肝は生活習慣病の代表的なものであり、ほとんどの現代人が罹患しているとも言われています。脂肪肝とは単に肝臓に脂肪がついただけという単純なものではなく、肝機能障害を引き起こし、最終的には肝臓ガンの原因になることもわかってきました。

「肝臓を征するものは健康を征する。」などという言葉もあるように、肝臓の健康を維持することは、万病を防ぐだけでなく、健康長寿を達成するために欠かすことのできない要素です。脂肪肝や内臓脂肪の増加が気になる方は、ALAの摂取を考えてみても良いかもしれません。

ALAについて詳しく知りたい方は、「5-ALA研究会」のサイトをご覧ください。

5-ALA研究会 HP より
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