亜鉛とCOVID-19

ビタミンDが不足しているとCOVID-19に罹患しやすいことは、海外では広く知られるようになってきました。ビタミンD以外の栄養素として注目されているものに亜鉛があります。

亜鉛は、体内の200以上の酵素の働きに欠かすことのできないミネラルですが、現代人の食生活では摂取が難しいことが特徴です。加齢や肥満などの身体の状態によっては血中亜鉛が下がりやすいことも知られています。

先月フランスから報告された研究では、血中亜鉛濃度が低いほどCOVID-19の予後が悪いことが明らかにされています。この研究では275名のCOVID-19患者を対象に、その重症度と血中亜鉛濃度との関係について調べています。予後不良患者とは、死亡した場合、ICUに入室した場合、10日以上入院した場合のいずれかと定義されています。

その結果、予後不良患者75名の血中亜鉛濃度は84 μg/dLであったのに対して、予後が良好であった患者200名の血中亜鉛濃度は97μg/dLであり、統計学的に有意な差が見られました。

当院の外来でも血中亜鉛濃度は必ず調べる項目ですが、年齢に関係なく、血中亜鉛濃度が低い方がいます。アルコールの摂取量が多い方では、亜鉛が下がる傾向が大きいようです。これはアルコールを代謝する際に亜鉛が消費されてしまうためと考えられます。

亜鉛の1日あたりの必要量は、10〜15 mg 程度とされています。しかし、消化吸収機能など個人差がありますので、一度は血中亜鉛濃度を測定し、確認されることをお勧めします。

亜鉛を多く含む食品のトップテンを下に添付します。牡蠣は亜鉛を多く含むことが知られていますが、毎日食べ続けることもできません。下表を参考に亜鉛を多く含む食品を召し上がってください。

食品データベース(文部科学省)より
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