ストレス対策

「ストレス」という医学用語は1930年代にハンス・セリエによって提唱されたとされています。外界からの物理的、化学的な刺激のほか、心理的な反応の一部もストレスホルモンを増やすストレッサーの一つであることは広く理解されるようになりました。

ストレス反応は「Fight or Flight」(戦うか逃げ出すか)の反応とも言われるように、生命体にとって非常事態が起きた時の反応であり、これにうまく対応することが生命の存続に関わる重要な生体反応です。 しかしこのストレス反応が、頻回に起きる場合や長時間に渡り継続するような場合には、身体が疲弊してしまい、最終的には健康を損ねることになります。それはストレス反応がコルチゾールと呼ばれる副腎皮質ホルモンによってコントロールされているためです。

危険な状況や不快な心理的反応は、大脳皮質で感知されますが、この刺激は視床下部下垂体系という脳内のホルモン分泌コントロールセンターへ伝達され、副腎皮質ホルモンの分泌が促進されます。適度なストレスは、適度な副腎皮質ホルモンの分泌を促しますので健康維持には有益なのですが、過度なストレスは副腎皮質機能を低下させてしまい、いわゆる燃え尽き症候群のような状態を引き起こしてしまいます。

ストレス社会と呼ばれる現代社会生活から副腎皮質を守るにはどうしたら良いのでしょうか? 一つにはオーバーワークを避けること。二つ目には十分な休息として良質な睡眠を確保すること。そして三番目には、副腎機能を維持するための栄養素として、ビタミンC、ビタミンB群、ビタミンD、マグネシウムを積極的に補充することです。中でもビタミンCは多忙な現代人に不足しがちな栄養素であり、1日あたり2g以上は摂取したい必須ビタミンです。ストレスレベルを適正範囲に保つこと、オーバーストレスに適切に対応することは健康管理の基本です。

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